1月24日にオープンした。トランペット型のライトや、同じ空間にテーラーがある隠れ家的な雰囲気の中、水分とうま味が逃げないよう専用の蓋付き蒸し器を使った蒸しカキのほか、生、フライ、アヒージョなど多彩なカキ料理を用意。県内の江田島をはじめ兵庫県室津など全国から取り寄せ、生ガキを1年中提供する。
「前職は生まれ育った大阪でカキ料理店に勤めており、独立を機に名産地の広島で店を出したいと来広しました。カキの素晴らしさを伝えたいと、民間資格の『ジュニアオイスターマイスター』を取得。ショットグラスに生ガキとソースを入れて食べ飲む新感覚スタイルの『オイルシューター』やさまざまな味付けのオーブン焼きなどで、カキの新たな魅力を発見してください」
トマトや生ハムなどを串に刺したスペインのつまみ「ピンチョス」ほか、ワイン、日本酒、ビールなどを扱う。
「英語メニューを用意し、観光客から地元の方まで一人で気軽に立ち寄れる店にしたい」
(公財)広島県教育事業団が指定管理者となり、グリーンアリーナを運営しています。アリーナ、プール、ジム、クライミング施設などを備え、スポーツや健康づくり教室などを開催。3月には外国人旅行者・在住者向け武道体験講座を企画しています。コロナ前は、コンサートや展示商談会などを含め年間約200万人が利用。今年度は150万人、24年度は170万人を見込んでいます。26年シーズンからドラゴンフライズの本拠地となり、ドラフラ選手によるバスケ教室も人気です。杭州アジア大会で金メダルを獲ったNTT西日本のソフトテニス選手も練習場にしており、選手による教室も開催。サッカースタジアム完成を機に、参加する紙屋町・基町にぎわいづくり協議会でスタンプラリーを企画。2月にはサンフレの森崎浩司アンバサダーを招き、障がいのある人も参加できるウォーキングフットボール大会も開催しました。
庄原市出身で1979年に県庁入り。企業局や土木建築局で勤務し、学校舎新築や耐震化などを担当して退職後の2021年4月から現職。33歳からトライアスロンやマラソンを始め、フルマラソンは別府大分や防府読売など計35回出場し、最高タイムは3時間4分。山口100萩往還マラニック(140キロ)で1位になったことも。全国の参加者と交流でき楽しいですよ。東区戸坂の自宅から約6キロをランニング通勤。最近は可部連山や比婆山のトレイルランにも出場しています。
沸騰しそうな地球を放置できない。カーボンニュートラルの取り組みをビジネスチャンスとし、世界中の会社が虎視眈々(たんたん)と新規参入をうかがう。
広島県(湯崎英彦知事)は環境課題を解決する新しい産業・事業を生み出す支援事業を展開している。本年度は石崎ホールディングス(安芸区矢野新町)、カキの取扱量で国内トップクラスのクニヒロ(尾道市)など4社を対象に環境・エネルギー分野に特化した事業創出への取り組みをサポート。県が事務局を務める「ひろしま環境ビジネス推進協議会」は2月27日、4社の成果報告会を開く。
環境に関わる自社の課題を広く発表し、一緒に事業開発を担ってくれる相手を募るオープンイノベーションの手法を採用。思いがけない分野からプロが驚くアイデア、ヒントが飛び出してきた。
自動車や住宅のガラス加工を手掛ける石崎ホールディングスは、年1000トンに及ぶ廃ガラスの再利用に挑んだ。これまでは産業廃棄物として業者に引き取ってもらっていたが、ヘアケア用品などの企画・開発を手掛ける東京の会社と組み、香水ボトルに再利用するプロジェクトをスタートさせた。
ガラスは大きく分け、住宅用などの「板ガラス」と「瓶ガラス」がある。同じガラスでも原材料や製造工程が異なり、そこには想定したよりも大きな壁があった。石崎泰次郎社長は、
「ガラスを扱うプロを自負していたが、瓶ガラスは分からないことだらけ。国内でも珍しいチャレンジになった。まず廃ガラスを溶かして瓶に再加工してくれる業者を見つけるだけでも相当苦労した。やっと萩市のガラス工房に賛同してもらい、何とか形にすることができた」
再生したガラス瓶の中に県産レモンなどから蒸留した香水を詰め、県内外の百貨店で販売する計画を立てる。
「香水用だけで全ての廃棄分を再利用できるわけではないが、視野が広がった。これを契機に環境分野の新事業に継続して取り組んでいく」
全国的な鳥インフルエンザの影響でカキ殻を飼料とする需要が大幅に減り、県内にある殻の集積場がほぼ満杯となる中、クニヒロはカキ殻の高付加価値化に着手した。米国の大学発バイオベンチャーと組み、これまで再利用する前段階に必要だった1年ほどの天日干しの期間を大幅に短縮した上で、殻から抽出した炭酸カルシウムをナノ化する技術を開発。これから食品や医薬品、化粧品などの原材料として提供する構想を描く。新谷真寿美社長は、
「カキ殻の処理は業界の大きな課題となっている。何とか解消できないかという思いを持っていたが、カキを扱う仕事柄、繁閑の差が大きく、なかなか踏み出すことができなかった。他社と短期間に集中して取り組むことで、スピーディーに行動する大切さを痛感。自社だけでは到底思いつかなかった新しいアイデアを得ることができた」
まさにオープンイノベーション効果だろう。
そのほか、三共ポリエチレン(廿日市市)は、フィルムの生産工程で発生していた不具合をAIカメラで自動検知する技術開発に挑戦。自動車部品製造の八城工業(東広島市)は自社のプレス工場で発生する騒音を逆手に取り、その振動・騒音を低減する商品開発に取り組んだ。案外と身近にあったビジネスチャンスを発見した価値は大きい。